当院での麻疹患者発生について
・厚生労働省ホームページ「麻しんについて」(外部サイトへリンク)
麻疹患者の発生について
7月22日午前、26日午前に当院を受診された患者さんが、28日に麻疹であることがわかりました。
現在保健所と連携し、接触の疑いのある患者さんへの連絡などを行っております。
麻疹は感染力の非常に強い感染症ですので、微少な接触の患者さんに対しても念の為の連絡を行っております。上記日時での受診履歴がある患者さんに当院から連絡を差し上げる場合がありますので、よろしくお願いいたします。
尚、当院からの連絡がない方は接触の疑いがないと判断された方ですのでご安心ください。
院内での患者さんの動き
患者さんの院内での動きについて下記に詳細を説明いたします。
22日の当該患者さんの院内での行動
- オンライン順番とりにて順番取得。
- 9時ごろ来院。処置室へ直接誘導。
- 処置室にて新型コロナ抗原検査実施(→陽性判定)
- 9時15分ごろ2番診察室へ移動、医師より結果説明(新型コロナ陽性であったため、新型コロナと診断)
- HEPAフィルター付き陰圧室へ誘導。そこで会計まで待機。
- 9時30〜40分ごろに会計終了し帰宅。
26日の当該患者さんの院内での行動
- オンライン順番とりにて順番取得
- 9時ごろ来院。処置室へ直接誘導。診察まで待機。
- 第2診察室にて診察。数分滞在。
- 麻疹を疑う発疹があったため、処置室にて理事長の診察を受ける。
- 麻疹を疑う所見と判断し、保健所へ連絡。
- HEPAフィルター付き陰圧室へ誘導。検査を実施。そこで会計まで待機。
- 9時30〜40分ごろに会計終了し帰宅。
まとめ
両日とも9時ごろ来院し、直接処置室に入っていただいております。
待合室での滞在はありません。
処置室では患者さんごとにカーテンでの仕切りを行っておりました。
患者さんは終始マスク着用をしていただいておりました。
22日は処置室で、26日は陰圧室で検査を実施しました。
処置室での滞在は22日は15分程度、26日は数分程度となっております。
診察は第2診察室を使用しました。両日とも滞在時間は数分です。
感染症対応として、当日は各患者さんの診察前後で次亜塩素酸による椅子やデスクの消毒を行っておりました。
処置室のベッドも患者さんが使用後に消毒を行っております。
その後は陰圧室に移動し、会計終了後帰宅するまでそこで待機していただいております。
当院の対応
26日に麻疹を疑い、保健所に連絡の上検査を実施しました。
28日に検査陽性の結果を受け、保健所と連携し接触者の洗い出しを実施。
当該患者さんが滞在した処置室、第2診察室、処置室と空間的に近い(壁では隔たれている)採血エリアを、当該患者さんが利用した2時間以内に利用した患者さんを接触者リストに入れました。接触者と判断した患者さんの人数は下記の通りです。
22日:45人
26日:43人
29日に上記リストの患者さんへ電話にて連絡を実施しました。
当日勤務したスタッフも接触者とし血液検査を実施しました。
当日当院を受診された患者さんへ
上記のような経過となります。
最初に書いた通り、麻疹は感染力の非常に強い、空気感染する感染症です。
そのため保健所と相談し、その指示に従い、ほんの微細な空気的な接触を疑う患者さんに対しても、安全を優先しリストに入れ、連絡させていただいております。
今回接触者と判断させていただいた患者さんにおかれましては、ご迷惑をお掛けし、またご不安にさせてしまい申し訳ありません。皆様の安全のため必要な措置とご理解いただければ幸いです。
当院はコロナ禍以降、陰圧室などの整備を行い感染症外来を行っておりますが、医院の広さの観点から飛沫やエアロゾル感染への対応までが限界で、空気感染の麻疹などへの対応は完全にはできません。
麻疹は発疹が有名な感染症ですが、発症初期には発疹は出ず、高い熱と上気道炎症状が主体となります。そのため新型コロナやインフルエンザなど高熱を出す疾患との見分けは難しく、また迅速の検査キットなどもありません。
今回リストに入っている患者さんにおかれましては、万が一発熱などが見られた際には直接の来院は控えていただき、オンライン順番とりで受付を行い、その記載欄に「麻疹接触者」などの記載をしていただければ幸いです。
続報がありましたら、また報告いたします。